6月も下旬、そろそろトキソウが見られる頃だ。限られた時期だからボヤボヤしていられない。笹平登山口から上がって行って百曲りルートからの登山道が出てくると笹神山。
ついでだからと「大栂」に寄り道して、黒の田沢沿いに入って行くと湿地に出る。トキソウを見るのは何年振りだろうか?見当をつけていた辺りでトキソウが咲いていた。
小さいけれど可憐な花で美しい。そんなに人も来なくて静かで、地元の方から絶滅危惧種として毎年の天候に左右されると教えてもらった。
最初は頂上まで行くつもりだったが、この先もう登る気力がない。こんなことでは本当は山好きでなかったかもしれない。湿原をゆっくり歩き廻ってから下山しよう。
今は「ノカンゾウ」が咲いているくらいだったが、よく見ると「サワラン」が一輪咲いているのを見つけた。今日のおもわぬ収穫だった。木道の向こうから二人ずれの登山者がやってくる。「こんにちは」と山の挨拶をかわしてすれちがった。
登山マナーだが、すれ違いが出来ないような狭い道では登りが優先するハズだ。たまにワイワイ言いながら下りてくる登山者がいるが…。まあ仕方がないか。
広々とした黒の田湿地
トキソウ (朱鷺草)
トキソウ
トキソウ
トキソウ
ノカンゾウ
絶滅危惧種サワラン
ハッチョウトンボ
根の上高原、保古の湖の下流に「シロヤシオ渓谷」という所がある。シロヤシオ渓谷から保古山を越えて湖をグルッと廻ってみよう。
下流側の入口は恵那市街から県道413号線に入り、しばらく行った先の左手にあった。分かり難く見逃してしまうところだった。
渓谷沿いに上がって行くと周囲はうっそうとした森で苔がいっぱい。サワラ、ツガの大木が残っていて、手つかずの大自然といった雰囲気を味わえる。
踏み跡はハッキリしない所もあって、大きな岩をまたいだり、回り込んだりして少し手間取ったが、たいした難所もなくてほんの30分程で開けた所に出た。
キャンプ場から小野川沿いに上がって行くと「シロヤシオ自生地」の案内板。上流一帯で5月上中旬が見ごろらしい。保古山の三角点を確認したらあとは戻るだけだ。
標高はおよそ1000m、中京の軽井沢などと呼ばれていたことを思い出した。風が涼しくて汗もたいしてかかなかった。
渓谷入り口に「案内図があった
シロヤシオ渓谷
サワラの大木の下を上がる
岩に苔がビッシリ
道があやしくなってくる
保古山の二等三角点
保古の湖
恵那山
保古の湖の堤防に待宵草が咲いていた
小淵ため池公園は素通りするだけだったけれど、国内で初めてのロックフィルダムらしい。どんな所か遊歩道に入って行くとマタタビの白い葉が目立つ。実も出来ている。
この実を沢山採ってホワイトリカーに漬け「マタタビ酒」を作ると良いと山友達に教えてもらった。おそるおそるチョビッとなめてみたことがあったが、美味いものでもない。何年もしまっておいて忘れてしまった。
マタタビの木の側で、ずいぶん用心深そうな顔をしたネコがジットこちらを睨んでおった。「さんこうちょうはどこですか?」地図を持った外国人で、町名かと思ったら野鳥のことだ。
カメラを持っていたらすぐ分かったはずだが。かん違いでおかしかった。彼は600mmの望遠ズームレンズを車に用意しているらしい。
ついでだからと一緒にさがしてみてもどこにいるのか分からない。ちょうど帰りがけで、急に腹が減ってきたと思ったらもう昼だ。バカバカしくなってやめよう。ガンバッテ探してください。
小さいが日本初のロックフィルダム
ダム湖と東海環状自動車道
マタタビ(木天蓼)
マタタビの花 香水のようないい匂いがする
紫色のホタルブクロ
キイチゴ 熟した実を食べてみた
こんな所にいるのはノラネコだろうか
ダム湖下流に小さな滝があった
みたけの森ほど群生していなかったけれど、陶史の森のササユリも美しい。ブラブラ歩いていくと池の側で「シラン」を見つけた。紫色の花は良く目立ちハデだ。
湿地の日当たりの良い場所を好むらしい。山側に小さな湿地があって赤褐色の「モウセンゴケ」がビッシリ。地味な感じで小さな花を付けていた。この時期のんびり歩くのも悪くはないが、虫が多くて困る。
何年か前に桧峠から大日ヶ岳に行った。一休みしていると、ブヨの大群が出てきて、どんないい景色でも手をバタバタさせて追い払っているばかりで、ゆっくり楽しんでなんかいられない。全くイヤな連中だった。
眼に飛び込んできてマイッタ。たまに耳に穴へ入ってくるヤツがいるらしい。こんなことなら初めから虫除けの帽子を用意してくるのだったが、あとで分かったことだった。
大日ヶ岳から白山が間近に見え、又この道を歩いてみたい。
ササユリ
シラン(紫蘭)
シラン
モウセンゴケ
ハッチョウトンボ
みたけの森のササユリが見頃になったらしい。ついでに湿原ものぞいてみよう。
高原湿原に行ってみると確か木道があったハズだが、取壊されていてガッカリ。老朽化のためとあるから仕方がないか。
自然歩道を上がって行くと池がある。天然の池だと思ったが、堤があって人口溜池だった。ササユリの群生地は電気柵でグルッと囲まれ、厳重に保護されている。
イノシシの被害を受けたらもうどうしようもない。絶滅した場所もあるかもしれない。地図を見ながら、たいした距離でもないから朝日の塔まで行ってみよう。
ここまで来る人は少ないだろうと、しばらく休んでいたら突然ウオーキング中の御婦人から「城はどこでしょうか?」多分御嵩城のことだろう。「方向違いです、ここからだと1時間かかりますよ」「ありがとうございました」
入口のすぐ近くに売店が出来ていて、空腹でもなかったけれど五平餅を注文、「コレ食べてみて」手作りのキュウリの漬物をごちそうになった。
メタセコイアの森
ササユリの群生地
ササユリ
ササユリ
ササユリ
静かな秋葉溜池
カルガモ
地元の御婦人達
農道から20分も登ると着いてしまう。これでは運動としてはあまりキツクなさすぎる。
高社神社からチョットしたピークを越えて下って行くと秋葉神社の跡には石碑があるだけで、その先がどうなっているかよく分からないが奥に向かって道が続いているようだ。
とにかく行けるところまで行ってみよう。こんな所でモタモタしていたらいつになったら根本砦まで行けるのだろうと焦ってしまう。踏み跡が出てきて急でもないしホットする。
多分これが昔の参道だったのだろう。そろそろこの辺りだと見当をつけて下りて行くとそこが根本砦だった。構造は三つの曲輪と堀切もハッキリわかる。小さいけれどむかし城があった所だけに見晴らしは良い。
「旗挙げの松」から下ると多治見市教育委員会が立てた案内板があるが、ここは会社の敷地内らしく引き返そう。途中寄り道して右の斜面を上がってみると展望地で、弁当を広げるには丁度いい場所だった。
高社山はバリエーションルートがいろいろあって面白そうで歩いてみたい。根本城主・若尾家代々の墓所を見物したら、あとは一風呂浴びてスッキリした体になって帰ろう。
まだ新しい秋葉神社跡地の碑があった
立ち木に赤ペンキの目印
ゴルフ場が見えてきて話し声まで聞こえてくる
根本砦跡にやってきた
堀切跡
旗挙げの松から下りる
多治見市教育委員会が設置した案内板
麓にある若尾家代々の墓所